イヤーエンド 贅を尽くしたメッセージ vol.1

家族や恋人からのメッセージではない

珠玉のメッセージとは


人からいただいた言葉やお話で、”輝く黄金のように贅を尽くした”と表現できるような感動する言葉をいただいたことはありません。

そしてその言葉は、一個人に向けてではなく、不特定多数の人に手向けられたもので、送り主の人生を賭けて得たものを、より広く、より多く届けようとメディアの最前線に立ってインタビューに応えてくださっています。

これからを生きる人々を「若者」として、その若者に向けて、塩野七生氏(歴史作家・小説家)が身をもって学んできたことを惜しみなく伝えようとする言葉が詰まっていて、集大成とも言える珠玉のメッセージで、ギフトなのです。


若い10代から20代前半、Z世代は、日本のみならず、世界中でこれからの社会を支える若い力としてとても大事な存在です。

しかし、かつて若者であったY世代以上の30代、40代、50代、60代だって今の社会に必要で、当然のことながら存在しています。



何かと若い世代に贈られるメッセージが多い中、年末年始のイヤーエンド ホリデーに、特に40代や50代に向けて送られてきた贅を尽くしたギフト、メッセージだと捉えることができます。


朝日は雨が降っても必ず望める

百聞は一見に如かず、
ご自分の目でご一読いただきたい記事です。


この記事を読むためにひと月の会員に登録してもいいと思います、珠玉の記事です。



以下、個人的な所感です。



目指すものに真摯であれるならば、虚栄心だってゴツゴツしたものだって必要だし、ある程度の年長者でないと見えてこない世界もある。


他者と異なる異質な経験や素性、素質もあれば、歳を重ねて見えてくる能力素質もある。

人生のステージはどこにあってもその時が最盛期だということですね、それぞれのステージで。

ホリデーに気持ちをしっかり包容して温められそうです。


イヤーエンドのホリデーシーズンに、贅を尽くした珠玉のメッセージを送られたことがありますか?

わたしは、そのような経験はありませんでした。





【塩野七生】若いあなたへの「ラストメッセージ」





塩野氏と田代茂樹会長(東洋レーヨン)の采配


塩野氏には、彼女を支えた東洋レーヨン(現 東レ)の田代茂樹(元)会長という後ろ盾がありました。

田代会長の存在は大きかった筈です。

端折ると、塩野氏のパトロンと言っていい関係です。(但し、会社組織の中での関係であり、一従業員と経営者という関係でもあります)


田代会長は、現代の言葉で言い換えるならば、「エンジェル投資家」にあたる存在です。

一介のアルバイトであった塩野氏のイタリアでの仕事の申し出は、田代会長の一言で実現させることができました。

また、それが実現できる豊かな時代でもあったのです。


田代会長は先見力のある経営者で、彼の采配による自己資本を上回る投資で、会社の規模を大きく押し上げてきたという実績があります。

その田代会長の一言は、塩野氏の強い心の支えになったと察することができます。


投資家と起業家の関係は、非常にうまくいっていた時代なのかもしれません。



現代社会は、エンジェル投資家にとっても、起業家にとっても、まだシビアコンディションです。


門戸は開かれているものの、その門を潜り抜けていくことが複雑化して、スピード感もありません。

社会にあるお金が、投資家とそのステークホルダーの間でうまく機能し難い時勢のように感じています。


インベストメント(投資)には、それ相応のリターン(見返り)が当然という時代です。

投資家が投資する前に、起業家はそのリターンやバリューを上げるために都合のいい指標で試算して、エビデンス(裏付け)を揃えす。


投資家は、投資を決めればその価値が上がることを目的に動き、その投資したもの自体の実態に責任を持ちません。


起業家は、投資前から疲弊してしまい、一番大事なその投資した後の行動が伴わないし、投資してもらった起業家は投資してもらった時点で満足してしまい、投資してもらったという責任感が薄くなり、忘れていってしまいます。


投資家たちはこのサイクルをどう考えているのでしょうか。


投資家たちにも、本気で、その身一つで、投資家としての勝負に出て欲しいです。

本気で向き合ったことには、形を変えてでも必ずリターンとなり還っていきます。



また、投資される側、起業家たちは、強い情熱を持って決裁権のあるところに向かっていくこともひとつの知恵で、それはに投資家など後ろ盾を得ることになり、運をも手にいれることができます。

話を大局で捉えると、誰もが自らの持つ可能性を信じていい、自尊心を取り戻そう、復興していこうという気持ちさえ沸き起こるのです。



視界が開けるところまで


また、塩野氏は先にリターンを考えないともお話しされています。

あらゆる想像を巡らせることより、行動してみることのほうが大事なことで、そのほうがずっと物事は簡単に進んでいくとお話しされています。


フランスの小説家、アンドレ・ジッド氏の言葉を引用されています。



ふもとから見ると、トルストイという山が見える。
しかしトルストイという山に登ると、その向こうにドストエフスキーという山が見える。




当然のことですが、行動すると自ずと前進し、視界は開けてきます。

開けた視界から望める景色は、大抵の場合、巡らせた想像とは違って、そこからまた次なる行動を喚起することが起こり、新たな行動を喚起します。


立ち止まって振り返ると、これはわたしたちが日常で身近に経験していることです。

どんなことであっても、変わらない事象です。

物怖じをするより、まず山を登ってみようという考え方は、塩野氏が愛読した作家の言葉を交えることで、より確かなものとして、また身近に、今すぐにでもできることだと、教えてくれました。



あなたの中に高尚な品格はある

塩野氏の言葉が、なぜここまで自信を与え、心に響き渡るのだろうかと、黄金の書物を手にしているかのような、壮大な物語の中のまばゆい景色を目の前にしているような、、不思議な感覚です。


それは、単純に知識や知恵を授けてくださるものではなく、答えはあなたの中にあると訴え続けてくれているからかもしれません。


しかもそれは、並大抵ならぬ努力や生まれ持った才能、膨大な時間が掛かるというお話しではありません。

高尚さ、賢さ、品格は、必ずあなたの中にあるのだと、尊厳は必ずあなたの中にあるのだと、繰り返し語りかけているものだからかもしれません。




Thanks.