完敗後のミライ
必ず来る明日
タイトルホルダーが挑んだ凱旋門賞の結果は、完敗でした。
日本から参戦した、ステイフーリッシュ、ディープボンド、ドウデュース、他の国から参戦した馬たち、各陣営のみなさま、ありがとう、無事に帰国、帰るべきところに帰ってほしい、その気持でいっぱいでした。
こんなに頑張って真面目に走っても苦しい結果。
結果がもたらすものは大きいです、それでも明日はやって来てしまうのです。
タイトルホルダーの姿を見てほしい
競馬中継の時間(中央競馬)は、いつもは牧場の業務に従事している時間なので、肝心のレースを全くと言っていいほど観ることができなかったのですが、今回はテレビのライブ中継を観ることができました。
やっと、いつものお返し(恩返し)ができたように思います。
完敗の結果は結果で、言い訳は何もありません。
力不足には相違ありません、勝つことはできませんでした。
結果は20頭中11着。日本馬の中では最先着。
ライブの収録をご覧になっていただきたいです。
レース直前に降り出し、強くなってきた雨。
タイトルホルダーにとって厳しくなる馬場だと分かっていても、ハナをいく競馬は譲ることのできない、彼らの競馬です、ハナをいくと決めていたようです。
スタートしてから先頭を奪いました。
いつも通り、視界と行く手をを遮るものはなく、駆け出していきました。
すぐ左隣では、ブルームが馬体をピタりと寄せてきます。
そのまま位置取りをキープしたまま、タイトルホルダーはムキになって坂を降(くだ)っていき、引き離せるものなら引き離したい、寧ろディスタンスというより、インターバルが欲しいところですが、一定のコンフォートゾーンとなるような距離が取れないまま4コーナーを回り、最後の直線に掛かっていきました。
消耗しきってしまいました、止まったり、鈍るような脚にはならなかったけれど。
悔しくて、苦しくて、それでも変わらずゴールを目指していく、あれだけ傷ましい、それでも真っ直ぐすぎて見るに耐え難いタイトルホルダーを見たのは初めてでした。
雨も強く降りしきり、あまりにも過酷なレースになってしまたことを不運に思いながらも、これはどの馬、どの陣営ににも同じ条件で、逃げどころのない現実です。
ハナを行くだろうと思われていただけに、タイトルホルダーと和生騎手のその潔い姿に、平手打ちをされたように、目が醒めるような思いを抱き、感覚的には理解できないものが覚醒してしまい眠ることができませんでした。
人間側が奔走しているだけなのかもしれない
それでも、帰還してきたタイトルホルダーは変わらず、むしろ、現実をしっかりと受け入れたような肝の据わった雰囲気でした。
もちろん疲労はしているものの、人間の思惑は無関係で、彼は見事にその仕事を終えて帰還しました。
その帰還した姿を見たら、タイトルホルダーが能力的にも、精神的にも、どれだけ強い馬であるかがわかると思います。
人間がもっとしっかりしなければ、と、またも彼に教えてもらいました。
タイトルホルダーがこれからも強くなるならば、わたしもまた同じように強くなるし、向き合うことしか考えません。
Thanks.