金子真人氏と武豊騎手

競馬が裏切らない馬主と不屈の精神を持つ騎手

金子真人氏

ディープインパクトの馬主として有名な金子真人氏は、株式会社図研の代表取締役会長(2021年5月現在 更新)です。1976年の創設から、約40余年ほどが経過しても尚、世界のマーケットを視野に入れた初志貫徹の思考軸はブレず、現在を読み解き、キャッチアップしようとする、プリミティブで斬新かつ堅実な事業を展開、進化し続けています。


金子氏の所有馬は、クロフネキングカメハメハ、ディープインパクトカネヒキリホワイトベッセルアパパネラブリーデーマカヒキワグネリアン、 ...、JRAの8大GⅠタイトル(桜花賞、皐月賞、優駿牝馬(オークス)、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、天皇賞(春・秋)と有馬記念)を制覇していて、種牡馬や繁殖牝馬、そして、その所有馬たちは、所有馬血統で交配されたものが多く、オープン馬へと勝ち上がっていく馬は少なくありません。


馬主でも、馬に触れることを躊躇する方もいらっしゃいます。
乗馬馬と競走馬とは、気性も躾も違うので、躊躇するのは当然のことです。
金子氏は、いつもとても嬉しそうに、そして、誇らしげに、馬に触れ、その勝利を満喫されています。
競走馬に対する基本姿勢は、何一つとしてブレていない、しかしながら、虎視眈々と勝利を狙い、勝利したときは存分によろこぶ、愉しむ、という姿勢は、本業の社業に対する姿勢と同じように見えます。


武豊騎手

2月2日(日)東京 第1回2日の早春S[3勝]芝2400 において、ボスジラでこの日の3勝目をマークしました。


正面左の芦毛ボスジラにと武豊騎手のゴール手前の直線で

武豊騎手は、社台グループとの間に波紋を広げるようなことが何度かありました。
競馬業界のけん引役として馬産など、競馬業界の普及に力を注いできた社台グループとの隔たりは、武豊騎手の騎乗依頼などに大きな影響を与え、有力馬主からの依頼、有力馬への騎乗依頼、騎乗依頼数自体も激減しました。


この苦しい状況は5年以上も続きましたが、武豊騎手の騎乗技術や、競馬に対する前向きな姿勢は水面下でも変わらず生きていいました。
日本での騎乗機会が激減してしまったのであれば、海外でその騎乗を探せばいいという切り替えで、海外競馬での騎乗に注力した年もありました。

エイシンヒカリに騎乗、2015年の香港カップ[GⅠ]芝2000(沙田(シャティン)競馬場)優勝、2016年のイスパーン賞[GⅠ]芝1850(ロンシャン競馬場)優勝がその代表的なレースとその成績です。
その2016年には、キタサンブラックで天皇賞(春)[GⅠ]芝3200 優勝、2017年も同様に優勝しています。
2012年のJRA通算56勝の底を抜け出し、乗鞍の数は減ったとしても、勝率2割台をキープし続けて、現在に至ります。

武豊騎手の底力に改めて驚かされるばかりです。


諦めないことへの執着心、習慣は、無駄になることはありません。

また、調教師の国枝栄先生もまた、この日の勝利の中で輝くホースマンのひとりです。
アーモンドアイを管理調教する調教師として有名な国枝先生は、いつでも満面の笑みで勝利華を添えます、安心感と安定感のある存在です。


武豊騎手、ボスジラ、金子真人氏、国枝厩舎厩務員、国枝栄調教師

馬主、騎手、調教師

一代目個人馬主として、牡馬三冠、牝馬三冠を達成し、数多くの記録と歴史を打ち立て、中央競馬馬主界に君臨し続ける、金子真人氏。
50歳になっても尚、騎手であり続け、JRA通算4,000勝、JRA平地GⅠ競走制覇まであと2タイトル(2020年2月7日現在)などの金字塔を打ち立て続ける、武豊騎手。
調教師として、馬主 金子真人氏との関係ではアパパネ(牝馬三冠)を管理調教、金子真人氏、騎乗騎手 武豊騎手との3者の関係では、白毛のハヤヤッコを管理調教。出走する馬の能力を最大限発揮させることができる国枝栄調教師。

彼らの姿は、まぶしい姿で、ずっと見ていたいと思える、決して一人では叶えられない夢を実現させて、歓喜と感動の渦で世界を席捲、世界の見え方さえ一瞬で変えてくれます。


その先にあるまだ見えない世界さえ想像に難くない、想像ではなくなってリアルな現実だと思えてしまいます。
全て順風満帆ではないけれど、コンフォートゾーンを抜け出して、戦うこと、挑戦し続けることを止めない、夢をそのままに終わらせない熱を注き続ける姿は、現代の戦士、競馬そのものとしてわたしの目には映ります。




Thanks.